会長 藤田 勝久 (工期12期)

 このたび、小野俊郎氏の後任として会長に就任することになりました工期12期生(1964年卒)の藤田勝久でございます。公立大学法人大阪府立大学はすでに平成25年度には創基130年を迎え、高度研究型大学としてますます発展・飛躍を続けています。このような時に機械工学科同窓会の会長を引き受けさせていただくことに重く責任を感じています。
 

 機械工学科同窓会の会員は、母体校である官立大阪工業専門学校(大機、大精、大原、大舶)、大阪府立機械工業専門学校(機械、機原)、および大阪府立淀川工業専門学校(淀機)などの同窓会と新制大阪府立大学(旧浪速大学)の同窓会との合併による会員で構成されています。最近は、全学組織としての校友会、工学部同窓会も含めて年を追って充実し、ホームカミング・デーの参加者も年々増加しています。
 

 僭越ですが簡単に自己紹介させていただきますと、私は、1964年3月に本学の第1講座(材料力学)を卒業し、他大学の大学院、重工業の研究所・事業所などの企業経験を経て、1997年1月に本学機械システム工学科に戻り、2005年3月の定年退官まで改組を経て大学院工学研究科機械系専攻教授として勤務し、本学の機械力学講座を担当致してまいりました。現在は大阪市立大学大学院工学研究科機械物理系の客員教授を務めています。
 

 ある世代の方々には、かって教養課程などで、雨の日は教室の移動も泥靴との戦いの日々を経験された方も多数おられることと拝察されます。しかし、最近の本学は、府立大学系の合併・統合をへて、立派な白鷺門を通じて多くの学舎が立ち並び、女子学生の姿がキャンパスをところ狭しと見受けられるようになりました。戦後まもなく、旧文部省の教育改革に伴い、本学は大学への移行にあたり紆余曲折もあったようでございますが、時の大阪府知事の「何が何でも日本一の工業大学を作ってほしいのだ」との誠意のある言葉があったと伝え聞いています。この言葉に恥じない姿が地道に現実味を帯びてきていると期待される次第です。
 

 産業界の「ものづくり」におきましては、機械工学は常に「ものづくり」の中核技術としてリーダシップを発揮してきました。日本はバブル崩壊後、失われた10~20年といわれる「ものづくり」の苦境に突入し、海外への工場移転・技術移転、また経済の円高・円安の揺さぶりなどによる「ものづくり」の課題が山積みしています。政治情勢も、近隣諸国との葛藤・軋轢、さらに欧米・中東の紛争など、世界は益々小さく見える時代になって参りました。安閑としていれば、科学技術創造立国の看板も揺らぎかねない状況にあります。
 

 このようなときこそ、多くの人と情報を交換して、自己啓発する機会を広げていく必要がございます。小・中・高校の同窓会でも活動を各人・各様に行われていることと存じますが、最高学府の本同窓会を通じて、同窓生が情報を共有し合い、大阪府立大学のブランド力向上向けて、社会活動の団結の輪を広げ、楽しく、かつたくましく生きる拠り所を得ることができるようになることが大切です。同期生、先輩、後輩の世代を超えた交流は、若い世代は日頃の緊張した肩をほぐし、シニアの世代は若返って人生を楽しんでいただく場になることが望まれます。
 

 機械工学科同窓会は、皆様のお陰でここまで成長してまいりましたが、まだまだ理想の同窓会からほど遠いところであります。是非とも、皆様のご参加と忌憚のないご助言、ご支援により機械工学科同窓会を育てていただくようにお願い申しあげます。
 

以上

ホームページ管理
≫ 続きを読む
ホームページ管理