会員の皆様へ

会長就任のご挨拶および所信表明
2023年6月24日
広島大学土木会会長 藤原章正
 
サークル指向の同窓会へ
 
 広島大学土木会は,歴代会長のリーダーシップと幹事団の献身的なご貢献,会員皆さまのご協力のおかげで,各種親睦事業・技術交流事業・表彰事業の定着,学生支援制度・周年同窓会助成制度の創設,財政基盤の立て直し,情報化への対応など,着実に歴史を積み上げてきました。COVID-19パンデミックが終焉した今,広島大学土木会は新たな岐路に立たされています。それは,土木工学のスコープが広がり内と外の境界が曖昧で変わりやすくなってきたこと,高学歴化や大学間の流動化に伴い,一人ひとりが多くの同窓会に所属するようになり,その結果,帰属意識が複雑になってきたことなどの社会構造の変化と無関係ではないようにみえます。
 そこで,日頃の生活様式や価値観を共有できる同窓仲間と,様々な形で自発的に交流ができるサロン「サークル指向の同窓会」に向けていくつか新たな試みを提案します。
 
1. 組織
 持続可能的な同窓会には,自らの意思で自主的に同窓会活動に参加できる雰囲気づくりが欠かせません。広島大学工学部第四類の出身でなくても,大学院に所属されたり短期プログラムに参加されたりした方々,仕事で土木会の方々とお付き合いの多い方々,海外在住で活躍されている方々など,ひろく広島大学土木会にアイデンティティを感じる方々に自由に会員になっていただく同窓会にできればと思います。そのために,気軽に入退会できる「サークル指向の同窓会」に向けて,会員資格の柔軟化について検討します。
 また,職業や年代によって,広島大学土木会から感じる魅力はさまざまなように思います。学生代表,地域支部長などに副会長の職をお願いし,多様な声を反映した運営となるように組織を見直します。
 
2. 運営
 広島大学土木会が行っている活動は予算規模の割にはとても多種で重層的ですが,その魅力が必ずしも会員の皆さまに伝わっているわけではないようです。活動に参加する方々とそうでない方々の間の敷居をなくするため,新たな取組を考え,実行します。例えば,SNSを活用した交流を取り入れてはどうでしょうか。学会賞や学生奨学金などの受賞者の声,企業のPR,同窓会の報告など,SNSは知識や情報を気軽に交流できる場となります。ランフイベントで連絡先が変わってもネットワークを繋ぎ続けるツールになります。
 収支バランスのさらなる見直しも求められます。広島大学土木会の運営は会員の皆さまの会費で成り立っていますが会費納入率は3〜4割程度にとどまっています。支払いやすい会費制度のあり方について見直します。加えて,事業収集,寄付金,支援金,ふるさと納税など,さまざまな収入源についても今一度検討します。