NDCの活動

会誌(50号)をちょっと覗いてみよう(1)

2016年02月08日(月)

中百舌鳥電気クラブ会員の多くの方は電気工学、電子工学で学ばれた事と思います。
しかし現在の府大の学びの体系は「4学域13学類」に再編されています。
自分の学んだ講座、研究グループがどう変遷し現在の体系に再編されたかは、会誌50号の別冊付録の「講座と研究グループの変遷」、または本ホームページの【NDCについて】→【講座と研究グループの変遷】に詳しく述べられています。
 
これに関連して会誌50号では現在の研究室の紹介記事が掲載されます。
ここでは、その中から一つ「情報工学課程 並列分散処理研究グループ」について引用します。
他の研究室については会誌をご覧ください。
 
 
情報工学課程
並列分散処理研究グループ
藤本 典幸・勝間 亮
 
 並列分散処理研究グループは、2012年の学域制導入に伴い誕生した工学域電気電子系学類情報工学課程の1期生が研究室配属になるタイミングの2014年に教授1名(藤本)、助教1名(勝間)でスタートしました。本研究グループは新設グループですが、教員両名はもともと本学の理学系研究科情報数理科学専攻の教員です(藤本は2008年4月から理学系研究科教授、勝間は2011年4月着任)。研究室では現在、藤本と勝間、理学系研究科の大学院生10名、情報工学課程の4年生4名、3年生7名により、並列処理および分散処理の研究を進めています。
 並列処理の研究としては、PCのビデオカードに搭載されているGPU(Graphics Processing Unit)が画像処理以外の一般の計算にも適用可能なメニイコア・プロセッサであることに着目したGPUコンピューティングに関する研究を現在は主に行っています。数値計算や組み合わせ最適化問題などを対象に、GPUが持つ計算能力を引き出すデータ構造および並列アルゴリズムの提案や、一般には難しいとされるGPUプログラミングを容易にするための新しいプログラミング言語の設計およびそのコンパイラの開発などを行っています。
 分散処理の研究としては、主にアドホックネットワークの研究を行っています。災害時に救急車が渋滞を避けて素早く移動するための情報収集、インターネットを経由しないリアルタイムストリーミング映像の効率的な配信、輝度センシングによる障害物の位置推定など、ネットワークを介して複数のモバイル端末を協調動作させて問題を解決する方式の研究を行っています。特にセンサネットワーク分野では、実機センサノードを作成して数々の実験を行っています。
 一部の研究テーマでは、北海道大学、東京農工大学、法政大学、奈良先端科学技術大学院大学や山口東京理科大学など、他大学の研究グループとも連携を取っています。各研究テーマでの成果を国内外で発表し、受賞もしています。
 スタートしたばかりの研究グループで、まだ卒業生、修了生はいませんが、社会で広く活躍できる人材を輩出できるよう、教育・研究に日々努力しています。
(以上)

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