4期

4期

上原正大

高専専攻科を卒業後、製薬や食品衛生の企業に勤務。その中で、精神疾患で休職/退職/復職する同僚や先輩、そして“復職した精神疾患を持つ人に、どう接すればいいのか”と戸惑う上司の姿を見て参りました。そんな「心の病で苦しむ人と企業(組織)の間に入り調整する人が必要」と感じていた頃、精神保健福祉士の国家資格を知り、思いきってシフトチェンジ!専門学校で1年間学び直し、2020年3月のコロナ発生直後に国家試験合格。資格取得後は、基幹精神科救急病院で医療ソーシャルワーカーとして勤務。現在は、精神・発達障害がある当事者の方が一般企業へ就労を目指す福祉サービス「就労移行支援事業所」に勤務。利用者さんへ相談支援、講座提供、就活サポート(履歴書添削、面接練習)、企業や医療福祉機関との連携業務を行っています。また、産業カウンセラーや精神保健福祉士実習指導者など資格取得、研修会・学会参加、同じ資格や分野の仲間との情報交換(という飲み会)で学ぶ日々です。
 
資格取得後の仕事での思い出は、たくさんありますが病院時代の話を1つ。
ある日、よく電話で悩みを話して頂く患者さんから手紙が届きました。そこには患者さんが思う“相談員さんを花で表現すると”の項目。僕のイメージは”カーネーション”、調べてみると花言葉は「無垢で深い愛」。後ほどお会いした際にお聞きすると「花言葉や花の雰囲気が、上原さんとマッチしていて。。。いつもお話聞いてくれて、ありがとうございます」と。褒められるために仕事はしていませんが、素直に嬉しいですよね。
 
という感じで、ピペット操作すら忘れちゃうような日々を過ごしていますが、まれに利用者さんと話す際、薬の知識や精神医学など科学的視点で見るときに高専時代の学びが“カチッ”とハマったりします。違う分野のはずなのに不思議な物ですね。
これから先、私自身やりたい事に向け邁進しつつも、時には諦めることもあるでしょうが、人生100年時代と言われているのでマイペースに歩んでいけたら御の字でしょうか。
 
最後に、アフターコロナが見えつつある今、ウクライナ戦争含め社会情勢が不透明でストレスフルな今、老若男女問わずメンタル面の不調を訴える方が増えている印象を現場では感じています。そして、まだまだ精神科や精神疾患への偏見がある社会と実感しております。
この文章を読んで頂いている方でも、まさしく今ご自身が困難を抱えていらっしゃる方、ご家族・知人・隣人・会社の関係者でご苦労されている方もおられると思います。どうか、継続的な治療・受診により症状や生きづらさが緩和する事、色々な福祉・社会制度利用により暮らしが守られる事、もしくは、なにか心休まるひととき・リフレッシュ等で少しでも穏やかな日々がありますように。そう願います。
 
上原正大 4期 生物資源工学科








 

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