支部活動

関西支部

平成30年度関西支部報告
関西支部では、毎年3月第2土曜日の午後に、大阪市内で支部総会と懇親会を開催しています。今年度は、3月9日土曜日11時から名古屋より坂本 雅昭様(共晶会前会長、八田基金理事長)、小山 敏幸先生(マテリアル工学科・材料デザイン工学専攻)のお二人をお迎えし、大阪・福島の「TKPガーデンシティ大阪梅田」で開催されました※。
坂本 理事長からは「日本産業界の危機」&「働くこと生きること」と題し、世界における日本のものづくりの弱みと強み、仕事の意義と使命感をご講演いただきました。若人のみならず世代を超えて、鼓舞薫陶いただき、また、あるいは、共感、勇気づけられました。
小山 先生からは、「材料デザインの未来を創る!」と題し、大学の近況・学科の変遷と次世代材料設計計算工学の現在と将来をご講演いただきました。とくに、インフォマティクスを活用した材料設計の加速は、眼を見張るものがあり、最先端研究に感動しました。
後半は、昭和28年卒業の日口 章氏をはじめとして、平成27年卒業の勝野 大樹氏まで64年間の卒業生の総勢25名の近況報告を、最後に、昨年米寿を迎えられた日口 氏の先導により第八高等学校寮歌「伊吹おろし」を合唱し、平成元号最後の関西共晶会の楽しいひとときを過ごしました。来年におきましても3月の第2土曜日に開催を予定しています。今後ともみなさまのご支援・ご指導のほどをよろしくお願い致します。

※追伸:今年も昨年に引き続き、幹事の佐野 研一氏(平成11年卒業)をはじめ、若人諸氏に設営から進行まで、すべてをお世話いただきました。また、今回2回目のTKPガーデンシティ大阪梅田でも、立派な横断幕をご用意いただきました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。(共晶会関西支部長 松井良行)

 

関東支部

平成30年度関東支部活動報告
平成30年度共晶会関東支部総会には名古屋大学から足立吉隆教授をお招きする事が出来ました。参加者は昨年より4名少なくなり、14名でした。
足立先生は1990年名古屋大学工学研究科金属工学及び鉄鋼工学専攻修士課程を修了した後、住友金属工業、物質材料研究機構、鹿児島大学を経られて昨年4月、名古屋大学大学院工学研究科デザイン工学専攻教授の任に着かれ現在に至っています。
昨年の総会では、共晶会からは少し遠い話題ですが名古屋大学付属中学に通う藤井聡太四段についての明るい話がありましたが、今年は、AIの波が社会全体にひしひしと押し寄せている状況が大きな話題となりました。米国のシリコンバレーでは、自動車を皮切りにIoT、ロボット、金融、保険、ヘルスケア等産業、生活のありとあらゆる分野においてAIが進出しているのが見られていますが、学問の世界も例外ではなく、AIを使った材料開発としてマテリアルズインフォマティクスで成果が出始めています。今年はその分野において権威と言われている足立吉隆教授をお招きすることが出来、正に時宜を得た講演となりました。
 
講演においては、先生の履歴に始まり、マテリアル工学科の同窓会が共晶会と健友会で合同にて行われること、工学部長がおられるES館と産学共同の拠点となっているNIC(ナショナル・イノベーション・コンプレックス)の紹介、昨年4月に工学部の大きな改革がありマテリアル工学科は学生数が110名いること、また、学科の構成はほとんどが機能性材料で構造材料は一部に過ぎないこと、非常に残念な話ではあるが平澤先生は今年度、興戸先生は来年度定年退官されること、卒業生の多くは外に出ていく必要がないので東海地区にとどまる学生が多いこと、就職を踏まえたOBとの交流会は学生にとっても好評であること等々の話がされました。
続いて、足立先生が行っている研究の話に移り、研究室の教育方針として山本五十六元帥の言葉である「やってみせ、言って聞かせて、させてみて・・・」を掲げていることや、高次元材料情報統合学の研究を行っているが、同様に重要だと認識している解明型の研究も行っているとの説明がありました。解明型研究としては、全自動シリアルセクショニング3D顕微鏡Genus_3Dを開発し、従来100sectioningに6ヶ月かかっていたのが1日で可能になったとのことでした。
また、従来の材料組織の数値化はMetric特徴値で表されてきたが、連結性等のTopological特徴値で表すことができるようになり、Morishita’s Iδ指数を使って魚群状態を示すことが出来ること、指紋認証に利用できること、Dual phase鋼のSkeletonizingやJunction数の割り出しが可能になること、ガラスと液体で充填率では同じであるSiO2についてパーシステントホモロジーでは異なること等、モデル屋と実験屋が同じステージで検証できるようになったとのことでした。
さらに、MIPHAとrMIPHAと称される材料情報統合システムにより、画像識別・処理、2D・3D解析、特性推定、逆解析の順で解析を進めることにより、材料組織情報を数値化できる、赤池情報量規準(AIC)、Lasso回帰、主成分分析を行うことにより、例えば、10次元を2次元に圧縮することにより、どの解析よりも精度がよくなっていること、ニューラルネットは入力と出力の間に中間相を入れた非線形の解析を行うが、ベイズ的最適化により活用と探索を同時に行うことが出来る、この手法は全大学に公開講座として活用が出来るようになっていることが説明されました。
また、講演後に二次元平面から三次元平面を推定出来るかとの質問があり、現在の所はわからないが、AIを使えばわかるようになるかもしれない、二点相関係数を使えるかもしれないとの話がされました。
 
今年の支部総会は、11月11日と記憶に留めやすい日となり、昨年のように参加を何回も周知することなく総会の日を迎えることになりました。その結果、残念ながら出席者が昨年より4人少ないことになり、主催者側としては反省しています。来年は新年号で開かれる第1回目の総会となります。全く新しい発想を持って、多くの方が参加出来るように事務局が知恵を絞っていますので期待して頂きたいと思います。昨年から開催時間を30分間延長し、11:00~14:30とすることにしました。参加者が昨年より少なかったので時間的には余裕があると思っていましたが、実際には少しオーバーしました。年々益々盛んになる共晶会各員の活躍を聞きながら盛況のうちに総会を終えることが出来ました。参加者の方々、また、開催に協力いただいた共晶会本部の方々にこの場を借りてお礼を申しあげます。                           (共晶会関東支部長 柴山卓眞)
 
<次回(第34回)共晶会関東支部総会の予定>
 日 時:2019年11月10日(日曜日) 11:00~14:30
 場 所:学士会館302号室
 会 費:8,000円
特別講演:
名古屋大学 未来材料・システム研究所
教授 工学博士 興戸 正純 先生
(共晶会関東支部長 柴山卓眞)
  

 

 関東支部長挨拶

働き盛りの若い会員も集まる関東支部作り

 共晶会関東支部長  柴山 卓眞

  2011年に津山青史氏の後を継いで共晶会関東支部長に就任してから早いもので、既に5年以上が経ちました。仕事で現役を続けている間だけは支部長を続けると自分で決めたのが間違いの元だったようで、67歳の現在も現役、したがって、支部長も続けております。 共晶会会員は圧倒的に中部地方に集まっていますが、関東支部の会員は静岡県東部から関東・東北地方はおろか北海道と広範囲にまたがっている事、東京を含んでいるためか広範囲な産業に拡がっている事、それなのに出席者がなぜか比較的年齢の高い方に集中している事が関東支部の特徴です。また、関東支部の活動内容は唯一と言ってもいい行事として、原則、毎年11月の第二日曜日に行われる総会です。年に1回は卒業あるいは修了した大学を思い出していただくために、お招きした講師の先生方には講演の冒頭に大学の近況を話していただくようにしています。最近、5年間の講師の先生および講演テーマを示します。テーマは各先生の研究集大成となっており、出席した会員の方は非常に興味深く聞いておられます。質問が多くされ、主催者はいつも時間の制約を気にして無理な進捗を図っているというのが現状です。
  • H24(2012)年度 第27回 興戸正純先生「Ti上チタニア皮膜の骨生成時のアナターゼの効果等」
  • H25(2013)年度 第28回 平澤政廣先生「In,Ga,Se等の塩化アンモニウム利用による低環境負荷回収等について」
  • H26(2014)年度 第29回 金武直幸先生「革新的プロセスによる高機能材料の開発」
  • H27(2015)年度 第30回 石川孝司先生「塑性加工による部材軽量化」
  • H28(2016)年度 第31回 村田純教先生「耐熱合金(耐熱金属材料の高機能化に向けたミクロ組織の評価)」
関東支部の課題は「働き盛りの若い人の参画、参加、総会への貢献」です。今までも本部に名簿を出していただく等の協力を得て、色々な方に参加を呼びかけているのですが正直な所、未だ実を結んでいるとは言えない状況となっています。これからは、若い年代で核となり、会員参加を呼びかけていただける方に協力していただき、共晶会関東支部を活気ある組織作りに注力して行きたいと思っています。

以上

【プロフィル】
1974;名古屋大学大学院工学研究科博士前期課程修了
1974;川崎製鉄(株)水島製鉄所製鋼部入社
1986;米国NBK社出向
1990;技術研究所LSI研究所就任
2006;(株)高純度化学研究所取締役就任現在に至る
2011;共晶会関東支部長就任  
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