校友会

100周年記念校友大会 講演について(立命館大学HPより)

10月18日に開催されました「100周年記念オール立命館校友大会」での理工系学部・同窓会合同企画『理工系学部の新展開と日本の科学技術の挑戦』の講演の記事が、立命館大学のホームページに公開されました。
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「はやぶさ」と「はやぶさ2」、そして「お月さん」 中村尚武(1966年3月化学科卒)

 夜空に浮かぶ「月」。これを日本語で「ツキ」と呼ぶ。ちなみに、英語、ドイツ語、フランス語ではそれぞれ「ムーン(moon)」、「モーント(mond)」、「リュヌ(lune)」と言う。それにしても、どの言葉でも「ツキ」を意味する名詞は何というロマンチックな響きを持つのか!
 さて、突然ですが、1969年7月、一つのビッグニュースが世界を駆け巡った。そのニュースとは? 当時まだ生まれていなかった、また生まれて間もなくだった会員のためにヒントをあげよう。それはアームストロングによるあの有名な言葉、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」。もうお分かりでしょう。そう、人類が初めて月に立ったのだ。あれから今年は丁度50年、人類の月面到達50周年記念の年なのだ。
 
 その今年10月、京都国際会館で「100周年記念オール立命館交友大会」が開催された。

ここに紹介する「はやぶさ」、「はやぶさ2」に関する内容は、記念交友大会での特別企画として計画された「JAXA宇宙科学研究所の太陽系宇宙探査計画 ~はやぶさ/はやぶさ2小惑星探査から深宇宙探査船団へ~」と題された講演内容の一部である。講師は宇宙航空研究開発機構理事、宇宙科学研究所所長、國中均博士。
 講演ではまず物体が前方に移動するという物理現象の説明から始まり、その物体をより速く移動させるにはどうしたら良いのか、さらに早くするには、といった課題を解きながら最終的にはキセノンをイオン化し、電気的に加速して噴射し推力を得るイオンエンジン開発の話をされた。
 
 「はやぶさ」は小惑星「イトカワ」を目指して2003年に打ち上げられたイオンエンジン付きの探査機である。イトカワに到達し、この小惑星の写真を多数撮影し、解析した結果、イトカワの形状は鞘付のピーナッツ形であることが分った。地上からの望遠鏡による観察では単なる小さな点として認識されていたが実際はピーナッツ状だったのだ。表面で採取したサンプルを地球に持ち帰るミッションも果たした。持ち帰ったサンプルは一部が分析のために提供されたが、大半は厳重に保管されているという。その理由の一つは、今後の更なる分析機器の改良、新開発に期待し、同時に、生命科学などの関連分野の一層の進展を待つとのことだった。多くのトラブルに見舞われながら地球帰還を果たした様子は動画を通して多くの人に知られることになった。講演でも帰還の際の動画が紹介されたが、撮影スタッフの「はやぶさ お帰り~!」、「お帰り~!」と言う興奮した甲高い音声も録音されていた。動画と同時にその音声を聞くと誰もが感激し、私も危うく涙がこぼれそうだった。その劇的な帰還は2010年のことだった。
 「はやぶさ2」は「はやぶさ」の後継機として2014年に小惑星「リュウグウ」をめざして打ち上げられ、リュウグウへの着陸とサンプル持ち帰りがミッションだった。順調に飛行を続け無事にリュウグウへ到着し、人工クレーターを作って試料採取に成功した。クレーター作成時にはまず爆破装置を本体から切り離し、爆破の影響を避けるために本体がリュウグウの後ろに隠れた後起爆するという、忍者もどきの作戦が成功した。地球からの指令はリアルタイムでリュウグウへ到達しないので、具体的操作は巧妙に設計されたプログラムの実行により、自動的に行われたようである。着陸にも成功した「はやぶさ2」に残された課題は地球への帰還である。現在リュウグウの周辺に留まり、2020年末の地球への帰還に向けてスタートのタイミング探っている。「はやぶさ」同様、是非、帰還に成功してほしいものである。
 最後に、現在すでに水星、金星、(月)、火星、木星などの惑星にも多数の探査機が打ち上げられており、探査が進んでいる。これらを太陽系探査船団と呼ぶそうだ。
 
 さて、誰でも幼少の頃、「お月さんにはウサギさんがいて、臼と杵でお餅をついている」と聞かされたことでしょう。空に輝く満月を見ながら「ほら、あそこにウサギさんがいるでしょ。あそこが臼であれが杵よ」と教えてもらったものだ。そんな時「あのお餅は黄粉餅?」と聞いて周りの兄弟に笑われた記憶がある。先人達は何かにつけてロマンあふれる「月」を題材にしてきた。たとえば、有名な「竹取物語」の主人公かぐや姫は、8月15日の夜、育ての親に別れを告げて迎えの「飛車」に乗って去って行った。その行先こそが「月」だったのだ。
 今宵も綺麗な「月」が出ているではないか。この月を眺めながら一献傾けるか、否、黄粉餅にするか、否、やっぱり一献傾けることにしよう。  
 
                    
 
 
 
《注》
「はやぶさ」・「はやぶさ2」についての詳しい写真は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のHPでご覧になることができます。
「はやぶさ」
http://jda.jaxa.jp/category_p.php?lang=j&page=1&category1=256&category2=306&category3=311&page_pics=50
 
「はやぶさ2」
http://jda.jaxa.jp/category_p.php?lang=j&page=&category1=256&category2=306&category3=313&page_pics=50

100周年記念オール立命館校友大会のお知らせ

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来る10月18日(土)に京都国際会館にて、100周年記念オール立命館校友大会が開催されます。














今回は理工学部・同窓会合同企画として、宇宙科学研究所署長國中均氏の講演会も開催されます。これを機に立命化友会をはじめ理工系卒業生のみなさんの数多くの参集をはかり、開設四半世紀を経たBKCの理工系学部の現状と新展開についてご承知いただき、今後のご支援とご協力を賜れたら幸いです。
ぜひご参加ください。
 
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校友大会案内ホームページ:http://hajimari.info/2019kyoto/