2018年

2018年

2018.12.1(土) 第6回関西連合同窓会 開催報告

 

同窓会っていいもんだな

 

12月1日(土)、穏やかな小春日和の中、187名の参加者を得て、第6回関西連合同窓会が太閤園にて華やかに開催されました。

大学側からは原田学長、山崎副学長、深町法学部長、水元文学部長はじめ各理事及び各学部長の先生方及び事務局が出席される中、同窓会組織からは、武夫原会・教育学部・理学部・工業会・薬学部・保健学科・医学部の各学部同窓会会長並びに関西連合同窓会の各学部役員が出席致しました。関西武夫原会からも会員の皆様45名が参加されました。

 

引き続いて、原田学長により「熊本大学の復興とその後」と題して基調講演が行われました。2016年の4.14及び4.16の未曽有の熊本地震を直後の混乱期から、復旧復興に向けた1年間の大学としての取組を今後の予測不可能な災害にその経験を生かすべく、記録集としてまとめ発行されたとのこと。地震直後の対策本部の設置から避難者の受入れや学生ボランテイアと職員による避難所での運営、被害学生への経済的支援、各キャンパスにおける倒壊した建物や設備の被害状況の調査、修理、修復、補強、更には撤去解体工事、そして今なお続く建直しのための復旧工事など極めて広範囲な作業が行われました。
その間、研究教育機関としての本来の役割を果たしつつ、関係各機関との調整や折衝など実に多忙な一年であったと述懐されました。

又、熊本復興のため、多くの住民が参加された震災復興デザインプロジェクトや熊本城等被害文化財の復旧・活用支援プロジェクト、新たな連携協定による産業復興プロジェクトや県内各地域で様様な取組みを行った復興ボランテイア活動支援プロジェクトなど、大学一体となった復興支援プロジェクト活動についてもご報告いただきました。


安高准教授 特別講演

続いて、本日の目玉でもあります熊本大学文学部の安高准教授により「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」と題し、特別講演が行われました。

世界文化遺産としての歴史的、文化的な意義や世界遺産認定の経緯における国内の議論と評価者(イコモス)との考えの違いなどから話が進行しました。

そして「潜伏信仰」や「関連資産」である「教会群」と「集落」との関係性など日本固有の宗教史としての価値をクローズアップされました。

後半では、島原天草一揆における歴史的背景や幕府のキリシタン禁教政策の政治的思惑など熊本大学所蔵の歴史文書なども交えて大変平易に説明していただきました。

安高先生は、今日広く流布された通説的禁教史に対し、寺請制度や踏み絵などの禁教策の実態を研究し、潜伏キリシタンは果たして悲劇的脈絡でのみ語られるべきなのか、歴史学者としての持論を展開され、大変興味が尽きないご講演でした。

又、世界文化遺産認定の過程における安高先生の功績は大変大きいものだったと言えるでしょう。

総会・講演会の後は、交流会の場に移りました。

まずはご来賓の瀬崎東京連合同窓会会長、安田九州連合同窓会会長、そして手島熊本県大阪事務所長より祝辞のご挨拶をいただきました。

乾杯のご発声は桑野関西連合同窓会名誉会長により行われました。桑野名誉会長は乾杯に先立ち、原田学長のこの3年間の任期におけるご功績を大変高く評価されました。

さて、いよいよ交流会の始まりです。

先輩と後輩、クラブの仲間同士、恩師とゼミの仲間、各企業の上司と部下、ふる里の仲間、高校の旧友、各地域の同窓会役員同士、学部や世代を超えて交流の輪があっという間に広がりました。次から次と人の輪は入れ替わり、中にはグラス片手に口角泡を飛ばす人、肩を組み写真を撮る人、和やかに時間が過ぎていきました。

年々、女性会員や若い会員が増加し、華やかさが増してきました。

そしてクライマックスは、第45代中村あゆみ応援団長の巻頭言による五高寮歌斉唱です。


応援団演武

10数年以上も団長一人の時代が続いた熊本大学応援団に、今春3名の新入生が入団し、今日は4人そろっての関西での初演武となりました。

黒の制服がキビキビと躍動し、雄たけびを上げました。

会場にいる人もみな、胸の奥底にしまっておいた熱い情熱が湧き上がってくるのを抑えきれず、合せて声を上げます。きらきらと目を輝かせ、こぼれる涙をぬぐい、背中に冷たい刺激が走る。心洗われるひと時でした。

 

児倉副会長 閉会挨拶

次回の関西連合同窓会は2年後の2020年に開催されます。閉会の辞では、さらに大勢の会員の皆さんの参加を御願いし、平成最後の関西連合同窓会総会・懇親会の幕を閉じました。

同窓会っていいもんだな。帰り際、そんな会話が聞こえてきました。

 

 

 S.46年卒 児倉静二 記