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2011/12/19

古希ランナー 東海道53次を走る(金岡俊雄氏(新13))

金岡俊雄氏(新13)は東商卒業後、家業(花器・茶道具を販売する金岡商店)に従事、家業の発展に努め、昭和48年には株式会社金岡と法人組織に改め、その代表取締役として事業の拡張に取り組んでこられた。
(株式会社 金岡  
http://www.sakadougu-kanaoka.co.jp/ )
兄弟5人で和気あいあいと事業を育むユニークな経営は、H21年に関西テレビの人気番組「となりの人間国宝さん」でも放映・紹介された。
金岡氏の趣味は何よりも、“走る”、また、“歩く”ことで、関西各地の市民マラソンには毎年のようにエントリー、本年(平成23年)古希を迎えたが、10月の第1回大阪マラソンにも出場、4時間8分で完走された。
また、長年、阪急電鉄主催の各地ハイキング友の会の引率リーダーとして中高年の方々の健康づくりにも趣味を生かして活躍されている。
この寄稿は、同氏が趣味の「地理、歴史、鉄道、走り」の四項目を同時に楽しめると、長年の間、是非達成したいと夢を持ち続けていた『旧東海道53次を走りぬく』を15の区間に分け、平成224月~平成2310月に掛けて、休日を利用して走破した記録であります。

【第1回:2010年4月29日】 (晴) 気温18℃
自宅(大阪市旭区)~京都市京阪電車七条駅 44Km 所要時間 6時間30分
◆スタート 自宅 9:00 淀川右岸-枚方-京街道-樟葉(昼食:冷やしそうめん5把)-御幸橋-淀-横大路◆フィニッシュ京阪七条駅 15:30
 
ランニングを始めて31年、初めはとても考えもしなかったことで、いつごろか覚えていないが、東海道を大阪から東京迄走って行ってみたい気になり、70才迄にやり遂げようと云う気持ちになってきた。気候が良くなってきたゴールデンウイークの初めの「昭和の日」にいよいよスタートする。予定では京阪三条を目指していたが、しばらく30㎞以上の距離を走っていなかったので城南宮手前辺りから大腿部後部、外側が痛くなり走れなくなり、歩き、ゆっくり走りでなんとか京阪七条駅にゴールする。何よりゴールは駅へ、出来れば特急停車駅にしなければと反省しながら頑張った。
 
【第2回:2010年5月5日】 (晴) 気温30℃ 
■京阪七条~JR草津線石部駅 34Km 所要時間 4時間36分
◆スタート 京阪七条 9:12-鴨川左岸-京阪三条-蹴上-逢坂山関-大津-瀬田(昼食:讃岐うどん)-草津◆フィニッシュ石部駅 13:48
 
ゴールデンウイーク終わりの日、天気が良かったので京阪電車で七条駅まで向かう。三条駅から瀬田東山の上り坂、山科を過ぎて逢坂の関は長くはないが暑さと上りのきつさで汗が噴き出る。瀬田川を渡り、大津を過ぎた地点で空腹を感じ、讃岐うどん店で冷やしうどん大盛りを食べ、食後直ぐは走れないのでゆっくり30分歩く。草津で東海道と中山道の分岐で東海道はJR草津線沿いに進む。草津駅から2つ目の駅が今日のフィニッシュ石部駅だ。
 
【第3回:2010年5月30日】 (晴) 気温22℃
■JR草津線石部駅~JR関西線 関駅 42Km 所要時間 6時間55分
◆スタート 石部駅 9:15-水口宿-土山宿-田村神社-鈴鹿峠-坂下宿-関宿◆フィニッシュJR関西線 関駅 16:10
 
走るのには少し高めの気温であるが、今日の一番の難所、鈴鹿峠を越えるのに徐々に高度が上っていくので高い気温ではなかった。江戸時代の宿場町の雰囲気がそのまま残っている石部宿、道は舗装であるがアスファルトの黒い色ではなく土色の舗装道路で、昔の家並みの雰囲気と一体となって時折通過する車がなければ江戸時代にタイムスリップした感じがする。土山を過ぎ坂上田村麻呂が祀られている田村神社を過ぎた辺りから徐々に上りが続く。国道1号線から旧東海道へ樹木が繁った土道へ入る。木々の間から日が入り、雨は降る降る、鈴鹿は曇っていなかった。峠の途中に馬が水を飲むための御影石で出来た大きな水場があり、やはり昔は人も馬も難渋したのかなと想像する。この峠を殿様を乗せた籠で峠を越すには前と後ろのバランス調整はどうしたのか?出来ればこの目で見たかった。
上りは徐々であるが、下りは歩くには左程ではないが、籠で下るのは大変難しかったのは想像できる
  お女中方は大変だったろうな・・・
            
 
【第4回:2010年6月19日】 (曇一時雨) 気温28℃
■車でJR関西線 関駅迄車利用 JR関駅~JR桑名駅44Km 所要時間7時間3分 
◆スタートJR関駅 9:00-亀山宿-庄野宿-石薬師宿-四日市宿◆フィニッシュJR桑名駅 16:03ー関西線亀山駅-帰路車利用
 
前2回のスタート地点へは鉄道を利用していたが、今回のスタート地点は駅前に駐車場があるので自宅から車を利用して駅前駐車場に駐車する。車で行くと、着替えその他の荷物を車に置け、走るのに必要な物以外は持たないので楽である。当日は最高気温28度の夏日で10時を過ぎると走るのには適さない気温である。毎回、携行するのは現金、地図、タオル、携帯電話、500ccペットボトルをウエストバッグに入れて短パン、Tシャツで走る。水分補給は喉が渇くとボトルの水を飲み、公園、神社に水飲み場があれば水道水を飲みながら、時折自販機でドリンクを買って飲む。昼食はコンビニでおにぎり、パンを買って歩きながら食事を済ます。ゆっくり腰を下ろしての昼食はない。今回感激したことがありました。亀山宿を走っている時、喉が渇きペットボトルの水を飲もうとしていると道沿いに給水設備があったので、店の人に事情を説明して水を頂きたいと頼むと、店主の人が水等飲まずに冷蔵庫で冷やしたジュースを飲みなさいと勧められ、遠慮したが好意に甘えてよばれ、人の好意、親切が身に沁みて、最近、見聞きしない人情を、感激を味わいました。
 
【第5回:2010年7月24日】 (晴) 気温37℃
■JR桑名駅~熱田神宮 26km 所要時間 4時間26分
◆スタートJR桑名駅 9:30-揖斐川・長良川・木曽川-国道1号線-長島-蟹江-フィニッシュ熱田神宮 13:56
 
今日は大阪天満宮の天神祭の宵宮。一年で一番熱いこの日、日中のランニングには絶対に適さないこの日、思いついて鶴橋から近鉄特急に乗って桑名に向かう。JRの駅と一緒なので、近鉄を利用する。駅を降りた途端、梅雨明けのむっとする息苦しさとても走られる条件ではない。とはいっても走るつもりで来たのだから、駅をスタートしてすぐに揖斐川、長良川の長い鉄橋を横断する。橋を渡る取りつきに行くのに長い上り坂、普段は気にならない坂だが、途端に汗が噴き出る。旧東海道の桑名宿-宮宿は伊勢湾を海路を舟で渡る七里の渡しでゆっくりくつろいで移動出来るルートである。現在は舟がないので国道1号線を辿って名古屋の熱田神宮に向かう。なにしろ暑かった。1号線の交差点は、歩行者は歩道橋を渡らせる箇所が多くて閉口した。歩道橋を上がるのに手摺を持つと暑くて握れない。今回はコンビニでおにぎりを買って歩きながらの昼食はあきらめて初めて和風レストランで冷やしうどん定食を食べて生き返った。食後はやはりすぐには走れない。約30分程歩きながらの休憩だ。とにかく大量の汗をかいたので水分補給には気をつけた。この夏は例年以上に暑く、各地で熱中症に気を付けるように報じられ、適宜な水分補給を喧しく喧伝される中でこの時期に走って熱中症になっていれば同情される処か笑われてしまうのが落ちだろうと、水・スポーツドリンクを早め早めに摂取し、無事、13時56分に熱田神宮に到着。神宮の森の緑陰の涼しさがこんなに涼しいものかと緑の有難さを再確認しました。
暑い中を走り、ナントか熱中症にならずやっと涼しい熱田神宮に到着
  立派な神殿にお参りしていると、周りには中国人が大勢観光で来ていて中国語をシャベッテいる
  
 
【第6回:2010年9月26日】 (晴のち曇) 気温26.7℃
■名鉄神宮前駅~名鉄岡崎公園駅 35Km 所要時間5時間6分
◆スタート熱田神宮 9:00-笠寺一里塚-鳴海宿-桶狭間戦場跡-知立-安城-矢作川-フィニッシュ名鉄岡崎公園駅 14:06
 
第一目標の名古屋市に到着、当初は8月の何時かと計画していたが、今夏は稀にみる暑い日が続き、涼しくなってからと思っていたら彼岸を過ぎた今日となってしまった。涼しいといっても気温27度の夏日で、歩いても暑いのに走るとやはり暑い。救いとしては彼岸が過ぎて、前回に比べて太陽が大分南に下がり、日陰が長くなりスタートしてから11時頃までは建物の陰を探して建物に寄り添って走ると暑さが大分違って楽だった。今夏の暑さの影響でいつもより遅い彼岸花を見ながら中山競馬場近くにある桶狭間古戦場跡を見学し、いまでは想像できない風景を見ながら矢作川を渡り岡崎市に到着した。
  
 
【第7回:2010年12月26日】 (曇時々晴) 気温8.7℃
■名鉄岡崎公園駅~名鉄国府駅 25Km 所要時間 4時間50分
◆スタート 岡崎公園駅10:05-岡崎27曲-藤川宿-赤坂宿-御油◆フィニッシュ名鉄国府駅14:55
 
9月26日以来3か月振りの東海道である。時候の良い時期に走りたかったが都合がつかず、12月最終の日曜日に都合がつき、走ることが出来たが、スタートの岡崎公園駅を出てしばらく走ると両脚の後部分が痛くて長く走れず、痛くなると歩き、また、走りの繰り返しで当初予定していた二川駅どころか国府駅で切り上げる。脚が痛んだ原因は3日前に、「のせでんハイキング」で、24kmを走った後遺症であった。歩いているときは感じなかったので、走ると痛みを感じるとは予想していなかった。なめてかかってはいけないと自覚した。今後は予定を立て走る前には無理をしない様に気をつけよう。
御油宿の西端から約600mにわたって300本近い松の木が立ち並ぶ
 「東海道中膝栗毛」の中で、弥次さん喜多さんがキツネに化かされたとか‥

  

 【第8回:2011年1月3日】 (曇) 気温7℃
■名鉄国府駅~JR新居町駅 33km 所要時間 4時間32分
◆自宅 8:15車運転~名鉄国府到着 11:50
スタート 名鉄国府駅12:03-豊橋(吉田宿)-二川宿14:38-白須賀宿-新居宿-フィニッシュJR新居町駅 16:35
JR新居町-JR豊橋-名鉄国府駅17:55 ~自宅 21:55
 
正月3日、恒例の元日の「初日の出ハイク」も無事終了してゆっくり休養すると、正月とはいえ、東海道を走りたくなって車で名鉄国府駅迄運転して行く。回を重ねるにつれて、だんだんスタート地点が遠くなっていくのは当たり前の事と判っているが、スタート時間も遅くなってくる。今日は曇って気温も低く寒い。豊橋市内のコンビニで納豆細巻を2本食す。毎回食事は歩きながら摂るのが恒例である。道に迷いながらも二川宿を通過、快調である。二川を過ぎ、しばらく国道1号線を走る。国道をはずれ静かな松並木の旧道を走ると落ち着く。新居の関があるJR新居町駅に16時35分に到着する。
 
【第9回:2011年3月5日】 (晴) 気温12.3℃
 ■新居町~掛川駅48Km 所要時間6時間40分
◆スタート新居町10:10-舞阪-浜松12:20-天竜川-磐田(見附宿)14:45-袋井15:35◆フィニッシュJR掛川駅 16:50
 
これからは新幹線をよく利用するのでジパングクラブに入会する。200Km以上を20%割引は値打ちあるので今回から初めて利用する。なるほど安いが、残念ながら「のぞみ」が利用出来ないのはくやしい。最近走らないときでもダンベルを持ってスクワット、レッグランジ、つま先立ち上下を30回1セットで行ってきた効果か?体調が良かったのか?今日は調子が良い。12時を過ぎた浜松で空腹になり、コンビニでおにぎり1個、ミニアンパン4個入りを食す。食べると心身共に元気が出る。いつも通り歩きながらの食事は恰好は良くないが時間がもったいないのでやむをえない。食べた後30分程は歩く、最初は浜松を通過するのでうなぎを食べるのを楽しみにしていたが、コース沿いにはなく、いつも通りのコンビニ昼食になった。天竜川を渡り見附宿を通過、当初の予定ではフィニッシュに袋井を予定していたが、天気も良く時間もまだあり、体調も良かったので延長して掛川迄行くことに変更する。初回同じ位の距離を走った時は両脚が痛くなってゴール手前6~7Kmは続けて走れなかったが、今日は全然何ともない。トレーニング効果があったのか?それとこれからはスタート、ゴールは新幹線駅にしたい。
大井川の石を街道に敷いてある菊川町の峠
  早春ののどかな日、今はほとんど人は通らないが、往時は大勢の人が行き交ったのだろう
        
 
【第10回:2011年3月27日(日)】 (晴) 気温11℃
■JR掛川駅~JR静岡駅 51Km所要時間7時間45分
◆スタートJR掛川駅9:35-日坂10:44-金谷駅12:03-島田13:10-藤枝14:09-岡部15:09-丸子16:30◆フィニッシュJR静岡駅 17:20
 
新幹線に乗って米原を過ぎると左側に見える伊吹山を眺めることをいつも楽しみにしている。今日の伊吹山は5合目まで雪が積もっている。ぼつぼつと花便りが聞かれると云う3月の終わりなのに風は冷たい。7時30分新大阪発「ひかり」に乗車し、浜松で「こだま」に乗り換える12分の間にトイレへ行き気持ちを走りモードに持っていく。9時35分に掛川駅をスタート、旧東海道は国道1号線に沿っている所が多い。通常のランニングと違い東海道ランは地図を見て、写真を撮り、信号で待ったりするのでどうしても普通より時間が掛り走るペースが狂うが仕方のないことだ。出掛ける前に参考資料の本を頼りに宿場間の距離で次の宿場への所要時間を予想するが、資料よりも実際の距離の方が長い。これが各宿場間に続いて、資料では46.1Kmになっているが実際の距離を2種類のパソコン地図で計測してみると51Kmになっていた。今回の掛川から静岡までは全コース中1番長い距離ではないかと思う。日坂宿を過ぎてすぐに急なのぼり坂だ。何分初めて行く道なのでいつまで、何処まで続くか不安になる。有名な菊川の敷石道の緩い登りがつづくが苦にならない。途中、茶畑の緑が遠くまで続き気持ち良い。金谷駅のスーパーでおにぎり2個・パン1個を買い、歩きながらの昼食だ。11日に関東東北地震の後で店の照明が暗くなって地震被害地に近い所へ来ていることを実感する。丸子宿を過ぎて道を間違え、静岡駅予定到着より30分遅れてしまった。
大井川手前 金谷町の茶畑
 明け方に茶の木に降りた霜が、昼には溶けだしてつらら状に‥
 茶葉にはつららは大敵なのだが
    
 
【第11回:2011年5月16日】 (晴時々曇) 気温24℃
■JR静岡駅~JR吉原駅 44・5Km 所要時間6時間50分
◆JR静岡駅9:40-江尻(清水)11:20-興津12:05-薩埵峠12:40-由比駅13:10-蒲原駅13:37-富士川15:07◆フィニッシュJR吉原駅16:30
 
前回から50日振りのランである。震災後どの分野も自粛ムードで、4月も行ける日もあったが行く気持ちになれなかった。気候の良いこの時期に走っておかないと暑くなると知らぬ間に時期を逃してしまい、今年中の達成が難しくなるので4月、5月に2回は是非走っておきたい。仕事の休日に予定するが都合が付かなかったので、天候状況を見ながら平日に休みを取って新幹線にいつも通りの7時30分発「ひかり」に乗車する。9時31分静岡駅到着、40分にスタート。大きな町の東海道は道標が少なく判りにくい。事前によく調べて地図を見ながら進むが静岡市内の2ヶ所で迷い、時間ロスが生じるが仕方ない。市内を抜けると体も馴染み普段のペースで走れる。11時20分江尻宿到着。予定していたより時間が掛っている。ペースを上げ興津には直ぐに着いた。興津川沿いに上流へ今日の一番のポイント、いや、東海道中の一番かも知れない薩埵峠(さったとうげ)からの眼下に駿河湾、遠くに富士山が見える絶景ポイントである。この時期夏みかんの花が咲き、枇杷の木に成る実に袋掛けした木が遠くから見ると花が咲いているように見えた。楽しみの富士山は生憎曇っていて眺められなかった。峠を下り蒲原駅前で食堂に入りラーメンを食べる。昼食は途中にコンビニがなくついつい食べるタイミングを失してしまい14時前になってしまった。今日のもう一つのポイント、富士川である。西日本、東日本の電気周波数の境界が富士川であるが見ているだけでは判らない。今日は体調も良く疲れは感じられなれない。天候、体調の都合が悪ければJR富士駅、良ければ吉原駅迄行く予定でいたので、考えることなく吉原駅へ向かう。吉原駅に近づくと製紙工場から発する臭い匂いをかぎながら工場街を抜けると吉原駅に到着する。
東海道の難所でありながらの絶景ポイント 薩埵峠(さったとうげ)
  眼下に駿河湾、東名高速道路が唯一海の上を走る。国道一号線、JR東海道本線が通る交通の要所でカレンダー写真によく使われる。 
晴れていれば薩埵峠より富士山が眺められるのだが‥‥
  薩埵峠の石碑に並んで、地図を左手に持って
              
 
【第12回:2011年 7月18日(祝)】 (曇り) 気温29度
■JR吉原駅~JR三島駅23Km 所要時間4時間(休憩20分三島大社40分含む)
◆JR吉原駅10:32-東田子の浦11:12-沼津-三島大社13:55◆フィニッシュJR三島駅14:30
 
今年の6月は暑さが強く、同窓会総会が6月19日に開催されるのに伴い、毎週土曜日がその当番期会合にとられて、東海道に行く予定は早い梅雨明けと暑さの襲来で行きそびれてしまった。「海の日」の休みは、台風6号が来る影響で天気予報では気温も上がらず曇るとのことなので、2日前に行く決心をする。暑くなって熱中症に気をつけるよう喧しく報道される中で、この暑い時に行って体調不良にでもなれば、いい笑いものになってはいけないと気を付け、早め早めの水分給水を心掛けてスタートする。スタート前静岡駅で列車時間待ちの間に、朝食から4時間30分位経過しているのでキツネそばを食す。同時に水もしっかりと飲み、ゆっくりとスタートする。日射しはないが蒸し暑い。覚悟はしているがやはり鬱陶しい。今日のコースはいつもの約半分程で精神的に楽な距離である。沼津市の中央公園で給水場で水をのんでいると公園でイベントをしている人が是非休憩していってくださいと言われるので愛想に10分程休憩する。後三島迄どの位ですかと尋ねると約7Km程ですと言われ、それならば13時40分位にゴール出来ると予想が立ち、三島大社に参詣する。
伊豆の国一の宮 三嶋退社前で
  三島市の市中を流れる川はいずれも富士山の伏流水、冷たく清らかで身も心も癒してくれる。富士山の登山口で美しい落ち着いた街である。
  着替えを持ってこなかったので三島駅近くの公園で着てきたシャツを脱ぎ汗臭いシャツを洗って着干しをしようとするが乾かず、新幹線車内では寒かった。
  大阪に到着しても寒かったので、京橋の居酒屋で熱燗でおでんを食べて、やっと温もった。
        
 
【第13回:2011年 8月28日(日)】 (晴) 気温31℃
■JR三島駅~JR小田原駅 34Km 所要時間7時間(昼食40分 休憩20分含む)
◆JR三島駅10:00-坂小学校11:00-笹原11:30-箱根峠12:50(昼食)13:30-箱根関所14:00-畑宿15:15-箱根湯本15:50◆フィニッシュJR小田原駅17:00
小田原駅発17:07-新大阪20:03着
 
今日はいよいよ東海道一番の難所、箱根峠を越えようとする。今年も昨年に続き猛暑である。当初は箱根峠越えは8月に行く予定を立て、盆過ぎの日曜日のつもりでいたが、21日は阪急ハイキングスタッフの研修で行けなかったので、今日は是非共行こうと決めていた。前日、旭区民まつりがあったが気にしなかった。当日中止になって早く帰宅出来て、結果的に良かった。新大阪駅をいつも7時30分発の「ひかり」を利用している。米原を過ぎて見る伊吹山は雲に隠れていた。三島駅を10時にスタートする。三島は大阪に比べると涼しいがやはり暑い。三島大社前を過ぎると徐々に登り坂になっていくのを感じる。徐々にゆっくりと走りはじめる。2Km過ぎる地点から旧街道に入って行く。車道は照り返しがあり暑いが、旧街道に入ると木が茂り涼しい。毎回事前に当日走るコースをネットでダウンロードしてA4紙を20枚程用意して迷わないように絶えず地図を見ながら走る。持ち物は5月から10月中頃まではウエストバッグにタオル、財布、250ccのペットボトル、ティッシュ、ボールペン、ブドウ糖、地図20枚を入れて走るが地図を出したりしまったりしていたが、面倒になって常時手に持って走る。今回は地図を見ているとどうも迷いやすい予感があったが、予感通り山中新田を過ぎて1号線から旧街道の取りつきを見落としたか、そのまま一号線の歩道を車の騒音、排気ガスを浴びながら歩き、走りながら滅多に人に会わない歩道をゆっくりと登って行くが、途中コンビニ、自販機はなくやっと休憩所の自販機でアクエリアス500ccを一気に飲み干す。時刻は12時40分になっておなかも空いてきて、なにか食べなくてはと思っていると、一号線向かいにドライブイン箱根峠の店があったので入り、ラーメンセットを注文するが中々出来てこない、やっと出来てくると内容はボリュームがあってエネルギーになるのを感じる。勘定を払う時に店主に箱根峠はまだですか?と尋ねると、ここが箱根峠ですと言われ、ほっとするのとやれやれの気持ちが同時に湧いた。峠から旧街道に入り、抜けるとそこは観光地の芦ノ湖であった。車は渋滞し、観光客が大勢来てそこは走られずゆっくりと歩き、関所前で写真を撮る。再び旧街道に入り、畑宿、箱根湯本を通過し箱根登山鉄道沿いに小田原駅に向かう。駅まで残り30分位の所にお寺があったので着ていたTシャツを脱いで水道で洗う。帰路の車中、汗のにおいで周囲に不快な思いをさせてはいけないと思い毎回行っている。予定では16時9分小田原発のひかりに乗車予定であったが、ゆっくりの昼食時間、山中新田を過ぎた地点で旧街道を通らず1号線を遠回りした時間ロスで約1時間、予定より遅れてしまった。これから東京までは間違わないと思うが油断は出来ない。
箱根峠を越え、箱根関所、芦ノ湖を眺めて
 JR三島駅から三島大社を過ぎ、しばらくすると緩やかなのぼりがおおよそ2時間続く旧街道
 ここが古くから天下の険と言われる箱根峠、芦ノ湖を眺めながら‥
 
    
 
【第14回:2011年 9月23日(金)】 (曇り時々晴) 気温24℃
■JR小田原駅~JR戸塚駅 所要時間6時間 (昼食おにぎり2個、あんぱん1個)
◆JR小田原駅10:45-国府津11:45-大磯13:00(昼食)-平塚13:45-茅ケ崎◆フィニッシュJR戸塚駅16:44着-新横浜駅17:15着 17:22発ひかり
43.5Km
 
21日に台風15号が来襲し、奈良県、和歌山県、関東方面に大雨と風の被害を及ぼした。予定では25日の日曜日のつもりであったが天気が早く回復して予定を繰り上げて23日に行くことにした。いつも新大阪駅7時30分発のひかり号を利用していたが、この電車は小田原駅に停車しないので8時13分発のひかりに乗車する。回を重ねて行くにしたがってスタート駅が遠くなり、スタート時間も遅くなっていくので、出来れば早くスタートしたい。今迄全部ここまで日帰りで来ている。前日に小田原へ着いてホテルで一泊すると早くスタート出来るのだが、今回のコースは90%が国道か県道で高低差のないコースで距離も43Kmで所要時間も6時間と予想したのでなんとか日帰り出来ると予想し小田原駅を10時45分にスタートする。天気は曇り時々晴、気温も25度の予想なのでコンディションは良い。事前にコースを調べて要所への距離時間も順調に通過して行く。大磯のコンビニで梅入りと、塩昆布入りのおにぎり各1個を買い求め、歩きながらの昼食を摂る。食後は20分程度歩き徐々にゆっくりと走りはじめる。今日予定の中間地点、平塚を難なく通過しこの調子では予定の戸塚を過ぎて、保土ヶ谷迄行けるのではと思ったが、やはり30Kmを過ぎると右大腿部後部に痛みを感じ不安になり、歩くと痛みは感じない。走り、休みを繰り返していると痛みが消えて安堵する。藤沢市内に入り時宗総本山の遊行寺の前を過ぎると上り坂が数百メートルつづく。なにぶん全てが初めてのコースなので予想がつかないので疲れてからの上り坂はつらい。登り切って、もう登りはないと思っていたら藤沢バイパスは緩い登りがまだ続き閉口する。登りがあれば下りがある。戸塚駅まで残り4~5Km位と聞き、予定の6時間をめざし最後の力を振り絞り戸塚駅に16時44分に到着する。あわよくば保土ヶ谷駅までと思っていたが、はやはり帰り時間、体力を考えると戸塚駅でフィニッシュとする。帰路は予定していた一番早い新横浜発の新幹線に乗車することが出来た。今回は着替えの綿製のTシャツを用意していたので、新幹線に乗ってから着替えすっきりとした気分で寒くなく帰宅出来た。夕食は車中で缶ビール1本とミックスサンドイッチを食し、京橋の満足屋でも生ビールを2杯おいしく飲めた。おいしく感じるのは疲れていない証拠だと思い安心した。
 
【第15回:2011年10月23日(日)】 (曇り時々晴) 気温26℃
■JR戸塚駅~東京・日本橋 所要時間6時間 (昼食おにぎり2個、お茶1本)
◆JR戸塚駅10:03-保土ヶ谷11:23-生麦12:30-京急鶴見駅12:45(昼食)-川崎-多摩川13:40-品川駅15:10-銀座4丁目15:50-◆ゴール日本橋16:03-東京駅16:20
24.9Km
 
例会ハイキングを10月23日に予定していたが、いつも参加される人から、“金岡さん、自分の都合を優先してください”と言われ、10月30日に大阪マラソンに出場をする事も有り、1週間前のトレーニングにもなるので、当初の予定を23日に変更する。東海道シリーズを宣言・実行中に、友人(同期生)の橋本健二氏が、“最終日スタート、ゴール地点には一緒に行き、荷物を預かり、ゴールの日本橋で私を出迎えてあげるので、早めに予定を知らせてくれ”と言ってくれる。最初は何人かの人がゴールで出迎えに行くという社交辞令と思ったが、前から知っている彼は愛想で言う人でないのが判っていたので、事前に新幹線の乗車券を用意した。スタートが段々遠くなるので、最終回の日は、前日に宿泊し早めのスタートが出来るようにホテルに泊まろうと思案したが、これまで通りに日帰りにして、新大阪7時00分発の「のぞみ」で新横浜経由戸塚駅に9時51分に到着する。今日の走る距離43.8Kmを6時間の予定で“16時頃に日本橋にゴール出来る”と橋本氏に伝え、10時03分にスタートする。前日9時30分に就寝するが3時30分に目が覚めてそのまま眠れず、4時10分に起床で睡眠時間がいつもの7時間よりも短めで気になるが、体調は普段通りで快調である。毎回、当日走るコースをインターネットでダウンロードしてプリントし、走るコースをイメージしながら事前に何度も見るが、地図と実際では全然違う事が多いと思いながらも実際は地図がないと、とても走れない。何といっても地図が頼りである。箱根を越えて神奈川県に入ると大阪と違いやたらと坂が多い。今日も保土ヶ谷の手前の不動坂、品濃坂、権太坂、横浜の台町とスタート早々は気にならないが、30Kmを過ぎて疲れてくると走れなくなり、歩いてしまう。マラソンレースではないので、バテナイことが一番なので気にしないで歩くと呼吸も戻り、走るエネルギーが湧いてくる。今日の昼食は京急鶴見駅手前のローソンで塩昆布入りと梅入りおにぎり2個、500ccのお茶を12時45分に歩きながら食し、後20分程歩いた。その後ゆっくりと走り、おなかの調子をみながら走ってみると痛くならないのでゆっくり走りだす。
京急八丁畷駅の踏切を渡り道なりに行くと第一京浜国道に出てしまい、コースが間違っていることに気付くが、多摩川の手前で合流することが判り、旧街道に戻らず国道を進む。やはり疲れが出てきた影響と思われる。多摩川の中間に東京大田区の案内板を見てやっと東京都に入り、この旧東海道もエピローグに入ったと実感するが、実際は最後の宿場町品川迄10Km、日本橋まで18Kmある。まだ気を緩める距離ではない。都内に入り信号が多くなり、ペースが乱れるが休憩になり内心ほっとする。品川駅を通過し橋本さんに日本橋の到着予定時間を16時00分頃と携帯で連絡する。日本橋迄は国道の歩道を走るが、日曜日で人が少なく走りやすいと思っていたら、新橋を過ぎ日本橋迄、後わずかと計算していると銀座通りが歩行者天国になって人が多く走れない。写真を撮りながら歩く。300m先に日本橋の上の高架が目に入りラストランで両手を挙げてゴールする。橋上で橋本さんがカメラを持って出迎えてくれる。橋のライオン像の前でこの時の為に「走破・夢達成」のメッセージを用意してくれて、記念写真を撮る。延15日、総距離572Km。
事故なく無事ゴール出来たこと万歳、自分の体に有難うと感謝、感謝・・・・・

京浜国道 神奈川県/東京都 の県境多摩川に掛かる六郷橋
 
   
 銀座4丁目交差点(歩行者天国) ゴールまで残り1670m
      
post by 国枝敏夫

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