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関西志文会総会・懇親会に出席して

会長 本島 昭男(第16回・昭和43年卒)

平成29年5月14日(日)道頓堀ホテルで開催された関西志文会(熊本学園大学同窓会)総会・懇親会に関西武夫原会から岡本事務局長と私の二名が出席しました。

熊本学園大学からは理事長、学長、広報室長が来られて、熊本地震の被災・復興の状況や学園の現況とかを熱く語られました。同窓会からは本部の志文会会長、東京、名古屋の代表者が見えており、大学と同窓会組織の絆の強さが感じられました。

関西志文会は関西地区で「明るく楽しく和気藹々」をモットーに活動していますが、「関西武夫原会」の総会・懇親会にも毎年ご出席いただいており、ゴルフでは「武夫原ゴルフ会」と「ぶんぶ親睦ゴルフコンペ」で交流しております。

懇親会で、志文会東京支部長と同席になり、同窓会をどのように活性化するか、いかにして次の世代に繋いでいくかという課題を話していた中で、私はESSクラブ(英会話部)に所属していましたが、同時期に東京支部長もESSで活動されていて、大学間の交流も有ったのでその頃お会いしたこともあるのではないかと思われました。さらに、一学年先輩で東京武夫原会のYさんとは旧知の仲であると聞き驚きました。本当に縁というものの不思議を感じました。(お二人はこのあと連絡を取り合ったとのことです。)

これからもこのような「5縁(ご縁)」を大切にし、絆をつないでいきたいと思っております。

  1. 血縁:家族、親戚を通じての縁
  2. 地縁:生れた所、住んだ所、働いた所での縁
  3. 学縁:小学校、中学校、高校、(予備校)、大学での縁
  4. 社縁:会社及び取引先を通じての縁
  5. 趣縁:趣味を通じての縁(ある会合で酒縁?と言われました。)

東京の志文会も熊大と交流の場を持ちたいとのことでしたので、今後、これを機会に交流の輪が広がっていけば良いと思います。

6月17日(土)には第4回九州連合同窓会が宮崎で開催されます。私も出席予定です。

熊本大学のホームページでもご案内しております。

「5縁」でつながった懐かしい人達との宮崎での出会いを楽しみにしております。

なお、関西武夫原会の今年度総会・懇親会は9月9日(土)11時から、これまでより更に交通アクセスが良い「大阪マルビル 大阪第一ホテル」で開催します。

原田信志学長に特別講演をお願いし楽しいイベントも企画しています。会員の方にはご案内状を6月下旬にお送りしますので予定を入れておいてください。

参考に昨年の関西武夫原会創立50周年記念総会・懇親会の様子をご覧ください。

https://www.web-dousoukai.com/bufugen/?p=1718

今年も肥後椿の花が咲きました(2017年)

今年は冬の時期に寒さが厳しかったせいか開花が遅くなりました。それでも、また今年も肥後椿の花が綺麗に咲きました。

熊大通信第64号の表紙にも、熊本城、水俣などのテーマに6つの領域をイメージした肥後六花(肥後椿、肥後芍薬、肥後花菖蒲、肥後朝顔、肥後菊、肥後山茶花)があしらわれています。

関西武夫原会会員諸氏が丹精込めて育てた花をご覧ください

13回 Hさん 王冠

16回 Mさん 幸楽

18回 Mさん 夜桜

18回 Oさん 肥後大関

20回 Mさん 肥後白雪

22回 Oさん 幸楽

10回 Kさん

13回 Hさん 満月

16回 Mさん 肥後大関

18回 Mさん 肥後白雪

18回 Mさん 紅梅

20回 Mさん 肥後白雪

16回 Mさん 田原坂

10回 Kさん

22回 Oさん 肥後大関

13回 Hさん 旭の湊

18回 Oさん 幸楽

13回 Hさん 王冠

18回 Oさん 肥後大関

20回 Mさん 肥後白雪

16回 Mさん 肥後白雪

22回 Oさん 肥後大関

Nさん 肥後大関

Nさん肥後大関の親です

幸楽

肥後白雪

肥後椿は、200年前から門外不出の花として肥後藩で栽培されてきた「肥後六花」の一つです。現在は、熊本市の市花でもあり、ふるさと熊本・学生時代を思い起こさせる花です。

肥後六花をお持ちの方、綺麗に咲いた時に写真撮っておいて是非お送りください。お待ちしています。

 (ホームページ作成委員会)

関西武夫原会 春のハイキング(なからぎの道)報告

S49年卒(22回卒) 岡 本  敏 秀

毎年、関西武夫原会の活動は春の観桜会からスタートします。今年は京都鴨川沿いの「なからぎの道」でソメイヨシノや枝垂桜を楽しみながら約10㎞散策することにしました。

4月2日(日)10時に京阪出町柳駅に集合。今回は9名の参加者でしたが元気にハイキング出発。天候不順で例年に比べ桜の開花が遅れ、残念ながら京都では開花宣言もされていません。しかし天気は快晴で春の空気がいっぱいの中、下鴨神社の入り口である糺の森から散策を開始しました。下鴨神社(正式には賀茂御祖神社:かもみおやじんじゃ)はサッカーのエンブレムでご存知の3本足のカラス「八咫烏」が導いた神社で、流鏑馬が行われる馬場、方丈記の鴨長明の庵、連理の賢木(れんりのさかき)の「相生社」(縁結びの神)を通り鴨川左岸に到達です。

(パワースポット:さざれ石)

(連理の賢木:幹が途中から合体 縁結びの神)

本来なら、ここからソメイヨシノの並木に続いて枝垂桜の「なからぎの道」となるわけですが、写真の通りまだ蕾の桜並木でした。気温はグングン上昇してきており、帰りには桜の開花がみられることを期待しながらのハイキングです。

 

北大路~北山通の800mの堤防道が「なからぎの道」と言われる所です。昔、神木が流れ着いたという流木神社(ながれぎじんじゃ)の森が京都府植物園となり、それが「なからぎ(半木)」になまったものとのことです。枝垂桜で有名な並木道ですが、残念ながらまだ蕾。そこで鴨川に目を転じ、野鳥を探しながら上賀茂神社を目指しました。

(アオサギとカルガモの親子)

おや、小さな水鳥が2羽泳いでいます。少し離れた所に親鳥がいます。カルガモの親子だな、よく見ると岸辺の枯れた芦の間から、また2羽の子ガモが出てきました。カルガモの親子にしては子ガモの数が少し足りないな、どうやらいたずらっ子の兄弟が、まだ近くの草むらの中にいるようです。

上賀茂神社(正式には賀茂別雷神社:かもわけいかづちじんじゃ)のシンボルは円錐形の砂(立砂)ですが、これは神様が降臨された北2kmにある神山を模したものだそうです。

ここから折り返し京都府植物園へ移動。お待ちかねの昼食タイムです。

京都府植物園には珍しい植物がたくさんあります。これからは色とりどりの花で彩られます。ちなみに、後1か月もすると、まるで誰かが忘れてきたように、木の上に白いハンカチをたくさんつけた花が咲きます。もちろんこれはハンカチではありません。木の名前はそのまま「ハンカチの木」。中国伝来の木でとても珍しい木なので、植物のパンダと呼ぶ人もいるそうです。ハンカチの正体は苞(ほう)と呼ばれる部分で中心に咲く花を紫外線からカバーしているそうです。

恒例になったⅯ氏持参の球磨焼酎「鳥飼」をいただきながら、日頃の愚痴から世界情勢まで幅広い話題で昼食タイムは進んで行きました。

(桜かなと思いきや杏の花が満開でした)

今回は、春休み中のイベントであったため、孫の帰省などで家族団らんの計画がある会員が多く、参加者が少なかったのですが、信愛女学院の元マドンナ達の参加も恒例化し熊本をキーワードに楽しむことができました。春と秋のハイキングだけでなく「ランチの会」を企画すれば楽しいおしゃべりができるのではとの提案もありました。

京阪出町柳駅に帰り着き桜の木を見上げると、朝には咲いていなかった桜の花が開花しているのを発見。

参加者みんなで誰よりも早く「京都での桜の開花宣言」をしました。

春のハイキング(京都鴨川なからぎの道)のご案内

熊本大学関西武夫原会

春のハイキング(京都鴨川なからぎの道)のご案内

恒例となりました春のハイキングは、下鴨神社から鴨川沿い「なからぎの道」に咲く枝垂桜を観察しながら、上賀茂神社へと足を延ばし春の一日を散策したいと思います。出発点の下鴨神社(世界文化遺産)の糺の森で森林浴をしながら鴨川に抜けるとそこにはソメイヨシノの並木道。しばらく歩くと枝垂桜のトンネルが続く「なからぎの道」。そして折り返し地点の上賀茂神社(世界文化遺産)までソメイヨシノの並木道が続きます。(合計4km)
更に鴨川に住む野鳥観察も楽しみの一つです。折り返して、京都府立植物園に立ち寄り、春の花々を見ながらお弁当に球磨焼酎はたまりません。運動不足の方、ダイエットをお考えの方、自然やお酒の好きな方、奮ってご参加ください。ご家族・ご友人の方の参加も大歓迎です。(フラットな初級コースですので、家族サービスには最適です。)

 なからぎの道  京都府立植物館
1.日     時 平成29年 4 月 2 日(日)(雨天中止)
2.集合場所・時刻 京阪電鉄 出町柳駅(地上階) 10:00集合
3.ア    ク    セ    ス

(  一  例  )

阪急電車(阪急京都線 )阪急梅田(快速急行)
8:49~河原町9:35
徒歩~京阪電車(出町柳行)
祇園四条(特急)9:45~出町柳9:50  ~
下鴨神社糺の森
鴨川側道~なからぎの道~
上賀茂神社~ 京都府立植物園~鴨川側道~
京阪出町柳駅
(京都府立植物園の入場料は200円必要です。
但し70歳以上の方は無料です。 年齢が証明できるものをご持参ください。)
4.持    ち    物  弁当、飲み物(お茶、お好みのアルコール飲料)
おやつ、敷物など

連  絡  先    参加希望の方は、3月26日(日)まで事務局にご連絡ください。

事務局 岡本敏秀 090-3352-6979

2017.2/4(土)くまモンファン感謝祭に行ってきました

第16回(昭和43年卒) 本島 昭男

今年もくまモンが大阪にやってきました。

私が行った立春の土曜日(2/4)は晴れ男の面目躍如、春の陽気で、熊本城おもてなし武将隊や梅花女子チアリーディング部のステージもありで、会場は超満員でした。

今年も全国から、ゆるキャラが集合

さのまる、バリィさん、もずやん、しまねっこ、レルヒさん、とまピン、せとちゃん、ひごまる、きくちくん、上天草四郎くん、まだまだいました。

メガネをかけたくまモンは特に目を引いていました。

土産に買ったのは、日奈久の「ちくわサラダ」、天草の「うにコロッケ」・「きびなご」、「天草大王の唐揚げ」、「からしれんこん」。

会場では昨年もお会いした大のくまモンファンに再会、今年も可愛いお手製のくまモン同伴です。うにコロッケを販売していた「海まる」さんは同じ故郷のかたです。本当にご縁の不思議を感じます。 いろいろな五縁(血縁・地縁・学縁・社縁・趣縁)を大切にしたいものです。

 エンディングだよ!全員集合!で記念撮影

関西武夫原会 平成29年度行事予定とHP投稿のお願い 

事務局長 岡本 敏秀(第22回・昭和49年卒)

2011年11月にスタートしました関西武夫原会のホームページは平成29年1月20日現在でアクセス数が270,000を突破しました。皆様のご愛読に感謝申し上げます。
平成28年度は、当会が創立して50周年を迎える記念の年となるため、役員一同気合をいれてのスタートを誓い合いました。

例年通り、春のハイキング(夙川周辺観桜会)を皮切りに活動を開始しましたが、4月14日の熊本地震のニュースに接し、熊本のシンボルである熊本城・五高記念館の被災状況に驚愕しました。当会として、翌日の常任幹事会で関西から支援を行うこととし、タイムリーな支援活動をとることにしました。また、関西出身の熊大現役学生も学部を越えて大阪駅前で義援活動を行い「オール熊大」のパワーを発揮しました。

年間活動計画を実行する中、ゴルフの会(年3回)、秋のハイキング(京都嵐山モミジ狩り)では参加者が増え、例年以上の盛り上がりでしたが、やはり話題は郷里の復興でした。メイン行事である総会・懇親会では、昨年に続き参加者100名超えとなり、過去最多の数字を達成し創立50周年記念大会に花を添えました。

今年度は、もう一つのメイン行事である関西連合同窓会が開催され、当会が代表幹事を拝命し、全学部協働して「熊本を元気づけよう」を合言葉に学部を越えて参加を呼びかけ220名が集い、熊本の復興にエールを送りました。本島会長が挨拶の中で言及した大切な五縁(血縁・地縁・学縁・社縁・趣縁)が更に進化し、懇親会では「オール熊大」から「チーム熊大」にバージョンアップした瞬間を参加者一同感じたところです。

なお、平成29年度関西武夫原会総会・懇親会は、平成29年9月9日(土)を予定しています。今回は更に交通の便が良い大阪第一ホテル(大阪マルビル)に会場を変更して開催することにしています。

いろいろな楽しい企画を検討していますので、会員の皆様、「チーム熊大」のパワーを関西から熊本に届けましょう。

ご参加を心よりお待ちしています。

このたび、1月20日(金)常任幹事会で決定の平成29年度行事予定を掲載しましたのでご覧下さい。 (平成29年度行事予定はこちら

詳細については随時、ホームページでもご案内申し上げますので宜しくお願い致します。

これからもホームページを通じて交流が益々盛んになるように、今年も皆様からたくさんの投稿記事をお待ちしております。

参考に平成28年のHPの記事を掲載してみました。ご覧下さい。

第5回 熊本大学関西連合同窓会開催の報告

平成28年12月3日(土)、第5回関西連合同窓会が日本庭園に紅葉が残る太閤園を会場に開かれました。当日は晴天で、温かさにも恵まれたところから世話方が心配した当日欠席も殆どなく、総勢222人もの関係者が参加しました。

現役熊大生の放送部女子学生の爽やかな司会の声で開会が宣せられ、まず、本島昭男関西連合同窓会会長(関西武夫原会会長)が挨拶に立ちました。挨拶では、「関西の輪を広げよう、関西地区から熊大の復興支援を、と3,161人の会員に呼びかけ、第1回の時の119人から倍増する方が参集された。」「卒業生表彰制度の受賞者も参加されている。」と紹介し、「5縁(血縁、地縁、学縁、社縁、趣縁)を大切に、今までの出会い、新しい出会いを楽しんでください。」

「大きな被害を受けた熊大の復興・復旧にエールを送ろう。」と呼びかけました。

次いで壇上に上がった二塚信同窓会連合会会長(医学部S39卒)は、熊大の190億円を上回る地震被害を受けて基金を立ち上げたこと、H28年度1次、2次の補正で国から多くの支援を受けることができたが、学生支援、特に留学生支援や学位試験のための資料が消失した学生への支援が必要なこと、上海やインドネシアに同窓会組織が設立されたこと、を紹介しました。

その後、来賓紹介、役員等紹介、卒業生表彰受賞者の紹介があり、講演会に移りました。

原田信志熊本大学長の基調講演は「平成28年熊本地震 被害状況と復旧に向けた対応状況」と題して行われました。国指定の重要文化財である五高記念館や化学実験場、工学部研究資料館が大きな被害(概算約110億円)を受けたこと、設備関係の要修理、修理不能が約80億円に上ったこと、甚大な被害の中で災害対策本部を設置し、学生・教職員の安否確認を最優先に活動したこと、授業再開まで1ヶ月を要したこと、震災直後に体育館等に避難者を受け入れたこと、幸いほとんど無傷だった附属病院が地域医療の確保に力を発揮したこと、学生がボランティアとして大活躍し、被災者支援に当たったこと、が話され、震災で培ったコミュニケーション力を強化して、熊本復興支援プロジェクトを推進していく、と締めくくりました。

いよいよ当日の目玉の松岡浩史文学部准教授による「漱石とシェイクスピア」の講演です。今年は漱石の生誕150年、没後100年、4年3カ月を過ごした熊本へ来て120年に当たることを記念しての講演でした。英語教師である漱石が五高在籍のまま英国留学したが、英語の読み書きは抜群のはずの漱石が意外と会話には苦労したと思われる話に始まり、2年3カ月の留学から帰国後、東大に奉職し、シェイクスピアを講義テーマに取り上げたこと、その中でもハムレットに一番興味を持っていたとみられること、が話されました。また、熊本ゆかりの小説「草枕」については、ハムレットを意識して書かれた小説、との解説があり、「坊っちゃん」に比して近寄りがたい感がなくもないが、禁断の恋愛の小説だ、との見方も披露されました。漱石にかかると「I love you.」が「月が綺麗ですね。」となるという話、いつか囁いてみたいものです。

講演会の後は交流会。来賓代表として、今村遼平東京連合同窓会会長、安田宏正九州連合同窓会会長お二人の挨拶があり、桑野幸徳関西連合同窓会名誉会長(理学部S38卒)の乾杯の音頭で開会しました。

料理と飲み物に舌鼓を打ちながら、懐かしい顔を見つけ出しては旧交を温めていました。また、卒業生表彰制度の受賞者・出身地域ごとの写真撮影やじゃんけんゲームもあり、大いに盛り上がりました。

会の最後は五高寮歌の斉唱です。熊大体育会応援団西本徹団長の巻頭言に続いて学生時代に戻って1番、2番、5番を大きな声で歌い、踊りました。

締めの挨拶は西村泰関西連合同窓会副会長(工学部S54卒)が登壇しました。「10年後、20年後に『あの震災があったから今の熊大がある』と言えるようになりたい。チーム熊大という気持ちで関西の地から応援していきましょう。2年後の関西連合同窓会で元気にお会いしましょう。」と締めくくり、お開きとなりました。

なお、当日協力要請した義援金は203,384円になりましたことをご報告し、合わせてお礼申し上げます。

 (第20回(S47年)卒 真佐喜彰記)

関西武夫原会28年秋のハイキング 嵐山嵯峨野歩きの記

第14回卒(S41年卒)  矢 野  大 輔

11月20日(日) 今日は楽しみに待っていた武夫原会、秋のハイキングの日だ。朝起きてみるとガスがひどい。JR線では若干の遅れが出ている模様。京都に住んでいる幹事に電話して京都の様子を聞いてみると、京都方面はガスもなくいいお天気だという。よし、今日のハイキングは予定通り実行だ。

多少早目に家を出て、嵐山の駅前のコンビニで用意してきた資料をコピーする。この時間でもすでに嵐山駅前はラッシュアワーの通勤電車以上の混みようだ。おそらく、ほとんど紅葉狩りの行楽客だろう。ほどなく岡本事務局長が到着。赤く染め抜いた「熊本大学」の小旗を目印に掲揚する。予定通りの時間10時に参加者全員が集合する。今回は熊本信愛女学院同窓会のレディ3名が参加して、男子5名女子7名の全12名の顔ぶれとなった。

(阪急嵐山駅 全員集合)

(嵐山)

嵐山駅前から電車を降りた行楽客のほとんどが、渡月橋に続く河原の方に向かう中、我々は少し横にそれた旧道を行き、虚空蔵法輪寺(こくぞうほうりんじ)に立ち寄る。法輪寺は清少納言の「枕草子」では当時の京都を代表する寺院として登場しているという。ここにはこれから行く嵯峨野一帯が見渡せる舞台があるほか、十三参りや電電宮などの行事や史跡がある特色のある寺院だ。ちなみに「渡月橋」は、初め「法輪寺橋」と呼んでいたものを橋を渡る月の姿を見て、亀山天皇が渡月橋と呼んだことに由来するという。真っ赤に色づいたモミジの下に続く法輪寺の通用門を出て渡月橋を渡ると一番初めにあるのが天龍寺だ。天龍寺は京都五山第一の禅寺の本山、後醍醐天皇の霊を弔うために足利尊氏が建立したもの。大門を入り本堂までの前庭を巡るだけで両脇に立ち並ぶモミジの木立に圧倒される。さらに内庭に入れば見事な池や庭園が見られるがここは省略。すぐ北の竹林を歩くことにする。なんとこんな狭い竹林の中でも、京都名物の「人力車」が走っている。

というより人群れをかき分けゆっくりと進んでいる。「人力車」はブレーキがなく、走っている途中で止める時は足で突っ張って止めなければならず、大変な労力を要するという。竹林の中では混雑の中で走ることもできず、かえって楽かもしれない。

(天龍寺境内1)

(天龍寺境内2)

嵯峨野には多くの古刹がある。野宮(ののみや)神社、落柿舎、常寂光寺、二尊院、祇王寺などなど。落柿舎は蕉門の一人、向井去来が結んだ庵である。野の田園の中に佇む寂庵といった趣。庭にはたわわに実をつけた柿の木がある。つい、あの木の下で口を開けて実が落ちてくるのを待っている去来の姿など想像してしまう。マンガくらいにはなるかも?定家が小倉百人一首を編んだといわれる時雨亭は常寂光寺の中にある。その昔はこのあたりも小倉山の一帯だったのか?我々のモミジを訪ねての嵯峨野巡りの最後は祇王寺だ。祇王寺ばかりは大枚コイン3個払って拝観させていただくことにする。この庭では精一杯光を浴びるように高くそびえる樹木には目をやらず、緑の苔とその上に散りしかれたモミジの落ち葉をめでるのが正しい見方だという。この庭は、あくまでも静かなたたずまい、あまり色も濃からずのモミジ葉。嵯峨野で今まで見てきた紅葉とは全く異なる趣の庭園だ。さすがに、祇王寺は本島会長が強く推奨した庭園ではある。

(竹林と人力車)

(落柿舎)

(二尊院) (祇王寺)

このあたりまで来ると、見事なモミジの数々で忘れかけていたお腹の虫が少し泣いているのに気がついてきたようだ。時計を見ると、もうお昼はだいぶ前に過ぎている。これから前に歩いた竹林の裏を通って昼食場所と決めている亀山公園に向かうことにする。

亀山公園は、今まで歩いて来た嵯峨野の喧騒はどこに行ったかと思えるほど、人の姿も少ない広々とした公園だ。ここでなら、一杯入った熊本健児の「武夫原頭」の音頭も思いっきり大きな声で唱和できるだろう。不思議なことに、ここでは今まで奥ゆかしくモミジやコケなど愛でていた淑女紳士はどこに行ったやら、むかしのガキどもの話、不味かった脱脂粉乳ミルクの思い出、はてはいつまでも独り立ちしようとしない親不幸息子の話など、過去と現実が行ったり来たりのはなしとなる。ここは阪急嵐山駅もすぐ近くとあって、ゆっくりと、のんびりと出来るいい場所だ。

さて、われらの次回のハイキングはどこにするか、一応春は桜、秋は紅葉の観賞に落ち着いているが、その他、あまり歩かずゆっくりと出来る場所だったら桜や紅葉に限ることはないでしょう。皆さんの提案をお待ちしています。

おっと、今回のハイキングで秀逸のポイントを書きおとしていましたよ。最終昼食休憩の後、今日歩き始めの渡月橋に向かうべく亀山公園から南の大堰川(おおいがわ)方面に向かう途上、実に見事なモミジに遭遇したのです。この日嵯峨野周辺で見た主として真っ赤な紅葉を中心としたモミジ群とはまるで違うモミジ、黄色から橙色、さらに朱色とカラフルなモミジ群が何重にも重なって目の前に現れたのです。帰路を急ぐ行楽客のだれ一人として足を止めない人はいません。そしてこのカラフルなモミジ群の下をくぐって少し足を進めると、今度は大堰川にはボートの数々がゆったりと漂っている。これはもう何とも言えない不思議な光景でしたね。今日のハイキングに参加した皆さんには、きっと心の中に大きな錦絵となって残されたことと思います。